金融政策決定会合

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追加緩和の期待だけで株価は上昇する

ここ数年間、日本も含めて世界の金融市場最大の関心事となっているのが、金融政策です。金融政策は経済や物価を安定させるために各国の中央銀行が行う政策をいいます。 2013年に本格始動したアベノミクス以降、日本の株式市場は緩やかなインフレを目指す金融緩和が最大のテーマとなってきました。金融政策は必要に応じて追加したり、引き締めに転じるとも。こうしたことを話し合い決定するのが、金融政策決定会合です。 日銀の金融政策決定会合は年8回行われます。株価に大きな影響をケえるため、会合の時期が近づくほどに様々な思惑で株が売買されるようになります。株価が下落傾向にあると、株価を上昇させる効果がある追加金融緩和が決定されるかもしれないという期待が高まり、その期待だけで株価が上昇することもあります。 そして実際に会合の日に追加の金融緩和が発表されたりすれば、株価はそれを好感して上昇しますが、その度合いは市場予想とどれだけ離れているか、いわゆるサプライズの大きさによって異なります。方向を問わずサプライズが大きいほど、株価は大きく動きます。たとえば、16年1月の会合でマイナス金利が決定された際は、これまでの量的緩和とは異なる新しい政策に市場は驚き、日経平均株価は大きく上昇しました。しかし蓋を開ければ、マイナス金利の対象となる資金は多くなかったために、翌週には下落に転じてしまいます。 その後の株価は冴えない動きが続いたため、市場は4月末の会合で追加の金融緩和を決定するか也、という期待を抱くようになります。会合の3週間ほど前からこうした期待を織り込んで株価は上昇しました。 しかし、会合当日、追加緩和はない「現状維持」が発表されると、失望というネガティブサプライズにより日経平均株価は前日比600円を超える大幅下落となりました。

アメリカの金融政策もチェックしておこう

このように、日銀の金融政策決定会合は、当日だけでなくその前後も含めた株価の変動要因となります。値動きの大きさはサプライズの大きさによるので、事前の市場の期待値や予想を把握しておくことが重要です。経済ニュースをチェックしておけば、追加緩和が期待されているのか、現状維持が予想されているかはだいたいわかります。国政選挙が近づいていたりすると、追加緩和の期待はより大きくなるなど、さまざまな要囚に影響されます。 同様にアメリカの金融政策決定会合にあたる連邦公開市場委員会(FOMC)も、世界中の金融市場に大きな影響を及ぼします。アメリカは日本とは逆に金利を上げる局面にあり、この利上げペースが最大の焦点です。金利を順調に上げていく政策がとられると、為替がドル高円安に振れやすく、アメリカの景気が強いことの確認にもなるため、日本の株価にはプラスとなります。 ユーロ圈でも欧州中央銀行(ECB)の幹部や加盟各国の中央銀行のトップが集まる政策理事会が同じ機能を持ちます。ECBは日本と同様に金融緩和を進めており、そのペースや追加緩和の有無が焦点です。こちらも為替に影響を与えやすく、特にユーロ建ての輸出入が多い企業の業績にはインパクトとなります。 幸い、会合の日程はあらかじめ決まっています。いつ[次の一手]が出されても対応できるよう、心の準備をしておく必要があるでしょう。